最愛なるもの
1.

「アラン・・・なにかあったの?」
「チビ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「は・・・はなせ」
「いやっ」
「はなすんだ、おチビちゃん」
「いやよ!!」
「お・・・前・・・」
「わたしがおかしい?アラン笑ってもいいわ・・・笑えばいいわ!
 こうでもしないと、わかってもらえないんでしょ!
 あなたを愛している!!」

俺様としたことが・・・不覚。
こんなチビすけに唇を奪われるなんて・・・
俺は、お前の親父にまだ殺されるわけにはいかないんだ。
俺にはどうしても、やらなければならないことがある。
できれば、ベルナールを巻き込みたくないんだが・・・。
もちろん、お前の両親には内緒だ・・・。
ああ・・・お前は、お前の母親に似すぎている・・・。
やめてくれ、そんな目で見るのは・・・!

「アラン、いつの頃からかしら・・・あなたに剣を教えてもらっている時でさえ、
 わたしのココロが落ち着かなくなってきて・・・
 アラン、お願い、ちゃんと聞いて!
 ずっと、あなただけ見てきたわ、あなただけ想ってきた。
 あなたが戦場へ行っていて、長く会えなくても、
 あなたの無事だけを祈っていたわ・・・!
 どうしたっていうの?
 ちゃんとわたしを見て!!
 おかしいわ・・・フランソワも言ってた。
 ベルナールおじさんと何しているの?
 どうして、何も言ってくれないの??
 どこへ行くつもりなの?
 帰ってきてくれるなら、いつでも待つわ!
 わたし、いつまでも待てるわ!!
 でも、あなたをどこかへやってしまうくらいなら、
 戦場でもどこでもついていって、
 死んでしまう方がマシよ!
 あなたのためなら、どんなことだってできるわ!
 ほしいというなら、この命だってあげる。
 だから、だから・・・」
 「はなせ、いい加減にしろ、家に帰るんだ」
 「愛している、愛してる、愛してる!」

                       1804年 

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あらん救済企画です・・・ちゃんとつづくのでしょうか?

2002.07.07



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